田口浩司(スクエニの偉い人)「オンラインの可能性は十分にある。」

http://www.animeanime.jp/interview/mrtaguchi.html
http://www.animeanime.jp/interview/mrtaguchi4.html
「アニメ!アニメ!」の田口浩司氏インタビューより。
以下、ガンガンONLINに関する話だけ引用。全文はリンク先で読んでください。

AA  日本の国内ですが、人口が減っていることもあり出版はこれから大きな拡大が見込めません。おそらく出て行く場所は、ネットと海外しかありません。
その時にスクエニさんは「ガンガンONLINE」を立ち上げました。最初に見たときに、こんなに贅沢にただで流しちゃっていいのかなとすごく驚きました。「ガンガンONLINE」をこれからどう活用していくのですか。
田口  おっしゃるように、将来が見えないというのが、いまの出版業界だと思うんです。オンラインの可能性は十分にある。ただそのすべてをオンライン上に移すという、そんな危険な賭けはビジネスとしてはできない。
ガンガンONLINE」は2つの方向性があるんです。日本ではあれをフリーコンテンツとして、つまり赤字である雑誌(マガジン)の代わりにマガジンとして成り立たせる。出版社は値段から原価を考えると雑誌自体は赤字なんですよね。「ガンガンONLINE」はWEBで連載したものをコミックという紙媒体で販売するというプランで、実はあれは半年間の始動期間が終わって、今期は黒字化しています。

AA  もうひとつは?
田口  海外を向いています。日本の中ではこれだけ書店があって、ユーザーの手に届きやすい。部数が多いと単価も安くなり、400円前後の値段をつけることができる。欧米でも、日本と同じように流行っていて、イベントなどでもすごく熱い反応をいただくんです。ただ、日本ほどコミックは実は売れてないんです。(後略)

AA  学校の帰りにそこに書店があるというわけではないですよね。
田口  そうです。となるとやはり部数が減ります。部数が減ると原価が上がりますし広いエリアをカバーすると流通コストがかかります。向こうでは、だいたいコミックって8ドル99から12ドル99ですよね。これでは若年層には広がらない。インフラに問題があるとすれば、それがなくなった時に可能性は非常に高いですよね。そこで、海外ではインフラをPCだったり、違うものだったりと考えて行きたい。
以前からこうした話を集英社さんや小学館さん等とも話をしていました。今回リブリカという会社が設立され、当社も出資しました。そこでゲーム機の「PSP」でマンガを読むサービスへの作品提供を今回発表しました。
これはうちだけでなく、集英社講談社小学館、角川グループの多くの出版社が参画しています。 最終的にはPCから皆さんが見られるようになっていくのが一番いいんですけど、やっぱりコミックを持ち運びできるべきだろうというのがあります。

AA  それは新作ですか?
田口  最初はやっぱり旧作からでしょうね。本屋さんにこれだけ作品が並んでいる日本のコミック購入環境では特に必要ないかもしれない。やはりメインは欧米狙いなわけです。 ダウンロードしてマンガを読む、という流れをマンガ先進国日本から発信して海外のユーザーにも購入習慣付けていただくという方向性です。
紙にしてしまったらさっきと同じ状況になります。ダウンロードなり、配信なりで作品を流通させ、利益は課金型で回収したいんです。日本のコミックに当たる部分を配信でやりたいと考えています。

スクエニのコミックや雑誌見てもらうとわかるんですけど、最近のだと「発行人 田口浩司」って書いてあるでしょ? つまり出版関係では最高責任者になるんですけどそういう人がオンラインに力を入れると言ってくれるとワクワクしますね。
あと将来的にはPSPマテパやバンブーが読める可能性もあるわけですね。Wでワクワクですね。ワークワーク*1

*1:特に深い意味はありません